BGAでのロール・フォー・ザ・ギャラクシー(以下、RFTG)のELO(レート)が500を超えたので、自分なりの解説をしてみようと思います。
ちなみにBGAでは2人戦になることがとても多いので、今回は2人戦にしぼった解説となります。多人数戦は別の機会に。
⒈ 基本的なこと
1.1 2人戦での生産出荷戦術は弱い
はい。この記事で一番言いたかったことはこれです。
初期タイルが生産出荷系だと迷わずこの戦術を取る人がいますが、上位勢からしたら絶好のカモです。やめましょう。
なぜかっていうと、生産出荷ってすごい時間がかかるんですよ。
発展と移住は1ターンで終わるのに対して、生産出荷は生産→出荷という流れなので2ターンかかります。
2人戦だとだいたい9〜11ターンくらいでゲームが終わるので、準備期間を考えると2回出荷できればかなり頑張ってる方です。これで勝つのは至難の業なのでやめましょう。
私より上手い外国人の方も「出荷戦術は20回に1回くらいしか勝てない」と言ってました。
1.2 ダイスは常にほぼ全部振る
RFTGで最も避けなければならないもの、それは息切れです。
開幕で6コストの銀河連邦をぶっ建て、住民枠に落ちた大量のダイスを残ったダイスでちまちま回収しているプレイヤーがたまにいますが、完全な悪手です。私もよくやっちゃってました。
というのも、このゲームは振ったダイスの数で行動回数が決まるので、振るダイスが少ないとどんどん不利になっていきます。
例えばダイスを9個振ったプレイヤーは探査5回と4コストのデベロップを建てられますが、ダイスを1個しか振っていないプレイヤーは探査1回しかできません。
またダイスが少ないと出来る行動が限られてくるため、相手に読まれて良いように利用されてしまいます。
「ダイスが少ない」というのは見た目以上にヤバい状況です。なるべく陥らないようにして、陥ってしまった場合は早めに抜け出すようにしましょう。
ちなみに6コストデベロップのようなコストの大きいものを建てる時は、まず先に探査で多めに備蓄をして息切れを軽減するのがコツです。後から備蓄するよりも効率がいいので。
また発展や移住に中途半端に乗ってしまったダイスはなるべく撤収しましょう。乗せたままにするのはあまりよくないです。
1.3 余計なタイルは残さない
RFTGは強いタイルを引くことがめちゃくちゃ大事です。
なので「あるとちょっと便利」くらいの微妙なタイルは、思い切って捨ててしまって新しいタイルを引きにいった方が良い場合がほとんどです。
以下の図は、手札2枚で3回探査をするときに、2枚とも捨てた場合と1枚残した場合に引けるタイルの数を比較したものです。
このように、最初のタイルを2枚とも捨てた場合は12枚のタイルを引くことができますが、1枚残した場合は9枚しか引くことができません。3枚分ロスしているんですね。
なので、タイルを残す場合は「新しく引くタイルの数を減らしてでも残す価値があるか」を考える必要があります。
どのタイルを残すか判断するのはとても難しいですが、安定をとってパワーの低いタイルを建てるぐらいなら新しいタイルを引きにいっちゃいましょう!
上級者ほど思い切りよくばんばん捨てています。6捨て7ドローとか普通にやってます。
というわけで、RFTGの基本はこの3つです。
- 2人戦での生産出荷戦術は弱い
- ダイスは常にほぼ全部振る
- 余計なタイルは残さない
これを意識するだけで結構変わると思います。
というわけで次は建てるべきタイルの話をします。
⒉ 迷ったら建てろ!つよつよタイルたち
2.1 RFTG三種の神器
RFTGで特に強いと思われるタイルがこの3つです。
- 銀河リサイクル
- 投資信託
- 異星種族研究船
順番に解説していきます。
銀河リサイクル
効果:デベロップかワールドが完成するたび1$を得る。このタイルは含めない。
銀河連邦と銀河交易所の間に生まれた最強の子ども。
やってることは父ちゃん母ちゃんとほぼ同じなのになぜか2コス。なぜ。
序盤に建てたらggレベルなので見つけたら速攻で建てるべし。
ちなみに弟の公共事業くんと妹の惑星改造ロボットちゃんもクソつよなのでそちらも残しましょう。なんなら一緒に建ててしまっても構いません。
投資信託
効果:デベロップのコストを1下げる。ただし0以下にはならない。
銀河リサイクル投資信託2コス2コス2コス2コスはいgg。
デベロップは全体の半分くらいが2コスと3コスなので、それが1コス2コスになるのが最強すぎる。
6コストデベロップの勝利点はデベロップの数やコストを参照するものが多いので、2コス3コスを大量に並べられると想像以上に点が伸びてしまいます。
勝利の運命を握っていると言っても過言ではない1枚です。ハリー・ポッターのクィディッチの金の玉くらいみんなで追いかけまわすことになるので捕まえたあなたはラッキーです。絶対に逃さないように。
異星種族研究船
効果:探査フェイズでのみ使用できる白ダイスと黄ダイスを追加で持っているものとして行動できる。
金 の な る 木
探査はほぼ毎ターン行われるので、毎ターン勝手に4$(場合によっては6$)が湧いてきます。
通常の備蓄はダイス1個を消費して2$を得るため実質1$しか稼げませんが、この備蓄はダイスを消費しないため丸々2$稼げます。
少し前に息切れをしないようにと書きましたが、こいつを建てる場合は別です。次のターンですぐ復帰できる上にお釣りがくるレベルなので、多少無理をしてでも建てちゃいましょう。
もちろん後輩の大規模研究所くんも強いです。
2.2 再配置系デベロップ
再配置系デベロップは軽視されがちですが非常に重要なタイルです。1〜2枚は必ず建てるようにしましょう。
人によって好みが分かれる部分なので何とも言えませんが、私がよく使っているのはこの3つです。
- 銀河委任統治
- 本拠世界愛郷主義
- 執行権
また順番に解説していきます。
銀河委任統治
効果:命令したとき、ダイス1個ではなく3個を再配置してもよい。
命令したら無料でナノテクノロジーがついてくる!!
ダイスが少ないと真価を発揮できないので使う場合はワールドを早めに建ててダイスを増やしておきましょう。
本拠世界愛郷主義
効果:白ダイス2個を選択したフェイズに再配置できる。
散った白ダイスをひとつにまとめられるので超便利。
これ1枚あるだけでかなり動かしやすくなります。
執行権
効果:同じフェイズにあるちょうど2個のダイスを選択したフェイズに再配置できる。
「同じフェイズにあるちょうど2個のダイス」という変わった条件つきですが、先に命令したり他の再配置パワーで調整したりすれば達成しやすいので意外と融通が効きます。
銀河委任統治と同じくダイスが少ないと活躍できないのであらかじめダイスは増やしておきましょう。
またBGAの場合は自動でやると確実に失敗するので、このタイルを使う場合はめんどくさいですが手動で1つずつ動かしましょう。
2.3 ワールド
とりあえず発展が出やすい赤ダイスと茶ダイスが強いです。
また、ダイスが住民枠やワールドに置かれる系は回収するのが面倒なので直接カップに加える系が望ましいです。
第五列 高重力世界
効果:赤ダイスをカップに加える。
どうして1コスなんだい!?!?!?
ダイスを1個使って1個もらうため実質0コス。銀河リサイクルがあると建築したのにリソースが増えるという不思議な現象が起こります。
脱走ロボット 知覚ロボット 無法世界
効果:赤ダイスをカップに加える。
さっきの下位互換ですが充分すぎるスペック。
脱走ロボットは茶色ワールドなので鉱業同盟の恩恵を受けられてちょっとお得。
アステロイドベルト 肥沃鉱床世界 放射能世界
効果:茶ダイスをカップに加える。
さっきの茶ダイス版。
放射能世界は裏がナノテクノロジーなのでどっちを取るかは状況によります。
タイル紹介は以上です。
この辺のタイルを建てつつ6コストデベロップで点数稼いでフィニッシュというのが基本的な勝ち方です。
というわけで次はよく使われる戦術の話です。
⒊ よくある戦術と6コストデベロップ
RFTGはタイルを12枚揃えるとゲームが終了します。(一応勝利点チップが尽きても終わりますがほぼ起こらないです)
そしてどの戦術でも、理想的な12枚のタイルの内訳はこんな感じになります。
- 初期タイル3枚
- ワールド2枚
- 再配置系デベロップ1〜2枚
- 資金稼ぎ、コスト軽減デベロップ1〜2枚
- 6コストデベロップ1枚
- 点数稼ぎ用タイル3〜枚
基本的にはこの完成系をイメージしながらプレイしていくことになります。
では具体的な戦術の話に移りたいと思います。
3.1 デベロップ戦術
Tier1です。基本的にはこの戦術を採用すればOKです。
主に使う6コストデベロップはこの2つ。
- 銀河連邦
- システム多様化
以下、解説。
銀河連邦
効果:デベロップが完成した時、使用したダイス2個をカップに戻してもよい。
得点計算時:デベロップのコスト合計の3分の1の勝利点チップを得る。
異世界から転生してきたのかな???????
最強の点数稼ぎ能力に加えてなぜか最強のコスト軽減能力まで持っています。マジで意味がわからない。
とりあえずこれを建てた後に3コストくらいのデベロップをぽこぽこ建てるだけで勝てます。
システム多様化
効果:白でないダイス2個を再配置してもよい。
得点計算時:再配置パワーを持つデベロップのコスト合計の2分の1の勝利点チップを得る。
かわいそうなナノテクノロジーくん。
このタイル自体にも再配置パワーがあるのでこれだけでも9点もらえます。
あとはダイスを全部縦に並べて再配置デベロップを建てまくるだけ。
初期タイルがイカ(生物学的適応)なら積極的に取りにいきたいです。
デベロップ戦術は探査と発展をひたすら繰り返すだけなので非常にわかりやすく初心者から上級者までみんなにおすすめの戦術です。
上の2枚が引けなくても新型経済や銀河金融業で代用ができるのも高評価。
3.2 ワールド戦術
Tier2です。狙えそうだったら狙う、くらいの感覚でいいと思います。積極的に選びたい選択肢ではないです。
主に使うデベロップはこの2つ。
- 鉱業同盟
- 銀河交易所
以下、解説。
鉱業同盟
効果:生産時、茶ワールドに置かれている製品1つにつき1$を得る。
得点計算時:茶ワールド1つにつき2勝利点チップを得る。
初期タイル含めてワールドが茶色に寄っている場合は新型経済や銀河金融業よりもこっちの方が点数が伸びる場合があります。
これを建てた後はひたすら茶ワールドを建てることになるのですが、茶ダイスには移住の目がないため再配置パワーがないとかなりキツイです。
銀河交易所
効果:ワールドが完成した時、使用したダイス2個をカップに戻してもよい。
得点計算時:異なる色のダイス1個につき1勝利点チップを得る。
ポテンシャルはありますが使うのが難しい1枚。
初期タイルで黄色か紫のダイスを手に入れていて、早い段階でこのタイルを引けたなら選択肢に入ってくるかもしれません。
これを建てた後は一生懸命7色のダイスを集めるデルトラクエストが始まります。
デベロップとワールドを同時に建てることになるので再配置パワーが必須。
苦労の割に点数がそこまで伸びないので採用するメリットは少ないです。
ワールド戦術はデベロップ戦術が上手くいかなかった時のサブプランとして考えましょう。
序盤から狙ってはいけません。
以上がRFTGでの主な戦術となります。
他にも異星種族知性化計画書で緑黄ワールドを建てまくる戦術とかシップ戦術とかありますが基本弱いのでやらなくていいです。アグロはたまに刺さる。
……はい!というわけでRFTG2人戦攻略は以上となります。
こんなにも長い文章を最後まで読んでくれて本当に感謝しかないです。ありがとうございます。
質問等があればコメント残していってください。できる限り答えます。
ではでは〜